今回の話は人に話すのは初めての内容です。
今思い返しても、しちみとの3年間で一番暗い日だったようにも思います。
タイトルにもあるとおり今回はパパの話なんだけど…
この記事を角刈りパパが読むと思ったら、ちょっと気が重い。
私がブログを書いている事は知っているけど
嫁の書いているものに興味を持たずに読んでいない事を願います。
決して悪口ではないんだけれど、秘密にしておいて欲しい話ではあるだろうな、
と思うから。
そして本題へ
何度か先生達からの説明を受け治療の方法などを聞いていく私達。
はやいうちに受けさせたい手術は「気管切開」
これで安定した呼吸の確保をしてあげなければいけない。
私達が気にしていた問題は↓
・しちみはまだ小さいのに手術を受けさせる事。
・ずっとカニューレが喉元についている生活をしなければいけない事。
・カニューレをつけると声が出せない事。
色々思い悩んだとしても、他の選択方法は全くないのというのが現実なので
結局のところ、私達両親がどこかで覚悟をきめて
「先生手術をしてやって下さい。」
と言うしか道はなかったのです。
私の帝王切開から2週間になろうかなという頃
角刈りパパがなんだかしきりに
「散歩に行こう、外に出よう、お前はここの同じ空気ばかり吸っている」
とか言って私を外に連れ出そうとした。
私はまだ切開した傷も痛むのであまり乗り気ではなかったけど
どうしても外に連れ出したそうにするパパと病院の庭に出てみることにした。
窓の内側からから見ていた病院の庭には、
ベンチと子供が遊んでいる姿の像がポツンポツンと距離をおき置かれている。
「この像って何か不気味よな~?」
とか話していると角刈りパパはベンチに座ろうと言う。
何だ散歩じゃなかったのか?
と思いつつ私も歩くのはチョットしんどかったので横に座った。
角刈りパパが話し始めた
パ・「俺、W先生先生にお願いしようと思うねん。」
私・「何て?」
パ・「しちみのオペをやめてもらおうと思って。」
しーーーーっと全身の血の気が引くのを私は感じた。
冷静に、冷静に、と私はこんな時自分に言い聞かせる。
私・「それは気管切開の事?治療全般?」
パ・「…全部の治療。」
私・「それは手術を受けさせるのがカワイソウって事?
それとも治療を受けないと生きていけないならそれもいいって事?」
どこで否定したか、うなずいたかも解りにくかったけど
負けん気が強い角刈りパパが泣きだした事だけは解った。
私に対して当て付けで泣いていたのではない。
しんしんしん、と内に向けた悲しみ。
私にどうにか出きる問題ではなくて、パパの心の問題。
私・「多分治療を受けさせないのは無理やと思う。法律的に。
それにしちみもこれからいいふうに成長するかも知れない。
私はそれを信じたい。だってまだ赤ちゃんだし。
…もし大きくなって問題が解決してなかったら、
その時は私が何とかする。」
(※何とも出来ません!!)(・.・;)
何とも出来ない事はこの時点で重々解っていたけれど
私につけた精一杯の嘘なのです、これは。
この時私が心の中で思っていた事は
しちみが私達の願い通り治療を乗り越えて、
何の問題もなく成長してくれればいいのに。
もし、障害を抱えて生きていくことになったとしても
その事実をパパが受け入れられるようになってくれたらいいのに。
もし最悪の展開で、しちみが障害を抱え、
その事実をパパが受け入れられなかった時…
私達は離婚したりするのかも知れないな…
…
しちみの入院中NICUの担当の看護師さんが小さなメモ帳に定期的に
メッセージを書いてくれています。
10月○日
お鼻のチューブが時々つまって苦しくなるけど
入れ替えてもらうと呼吸が楽になります。
最近は、お口からミルクが欲しくって、よく泣いています。
抱っこも大好きです。
しちみちゃんはよく頑張っています。
☆ミ ☆ミ ☆ミ ☆ミ ☆ミ ☆ミ ☆ミ
一番暗い日と言う事はこれ以上暗い日はないと言う事。
コメント
いいパパやったよ!
まず、P検合格おめでとう
30越えて何かにチャレンジする、そして合格!素晴らしいよ!
今回のパパの言葉、重いね。その時二人の事を想像すると涙が出ちゃうよ。私としちみパパはなんとなく病気に対するとらえ方が似ているな、と前から感じてたからよくわかる。
実は私も同じこと思ってた。それでうちのパパはあかねちゃんと同じように「この先どう成長するかわからないんだから勝手にこの子の将来を決め付けるのは失礼だ。」なんて言ってたなぁ。
私が出会ったしちみパパは入院中、毎日面会に来てくれるGood PAPAやったやんいつも帽子を素敵にかぶって笑っているパパしか覚えてないよ。
どうやって乗り越えていったのかまた続きを待ってるね。
私はGW中もまだウジウジと夫にあたっていた愚か者でした。。。
そっか
そっか
こんな事があったんやな
そら色々あるとは思ってたけど
私から見たら
あんたらは夫婦仲ええ
今まで「結婚なんて絶対イヤや」と思ってたけど
2人を見てたら
羨ましいよ
これからも仲良くね
Unknown
久しぶり~
いっもブログ楽しみに読まさせてもらってます。 今回のパパの気持ちすごくわかります。私も、正直、思いました。ゆうぽんが産れてからの2年間は、どん底やったもん。ずーとゆうぽんの8ケ月の入院中、3ケ月は、ICUだったから、私も精神的に辛かった。あの時は、先の見通しもなくて、ゆうぽんと永遠の別れが近くにあるんだったら、治療をせずに送ってあげるのも、障害を持つ親の1つの選択肢かもって、あの時は、思いました。でも、主人は、マイペースと言うか、楽天的と言うか、手術してゆうぽんが元気になるんだから、先生に治療してもらおって、S先生とK先生にお願いしてました。私と相談なく。そんな主人の影響か私も何でも楽天的に考えるようになったのかな?
そっかー
パパもパパなりに悩んで出た言葉なんやろね。
実際産んだ人と見ていることしか出来ない人との
差ってこんな感じなんかしら。
そりゃ手術しないで何とかなるならそうしたいもんね。
パパもたくさん考えたんやね・・
なんか子供の感想文みたいでごめん
みちふんちゃんへ
は~い。私が女版「のろまでーす」
(二人にしか解らない会話)
P検合格したよ~!ありがとう!ギリギリやったけど
そういえばそうかも。
みちふんちゃんと、うちの角刈り君は意見が似ているかも。
これは私の考え方やねんけど夫婦二人が同じ考え方より
違うほうがホンマはいいのかも知れない。
皆が「いつまでもユックリしてていい。」って言うててもなりたたないし。
逆に「早く大人になりなさい。」って言われるばかりでも
休まらないもんね。
角刈り君が乗り越えたのかどうかは不明…
ただ子供のことを可愛いとは思えてたんやと思うよ。
GW家族水いらづやったん?
ちょこぼっちへ
はい~初めての話です。
びっくりした?
パパはパパで苦悩してるのさ
>2人を見てたら羨ましいよ
って再婚宣言??いつでも応援しているよー!!
めぐこちゃんへ
読んでくれてありがとう~。
ゆうぽんパパの会話は初めて出てきた!
会った事はないけれど会ってみたいな~
夫婦とか、家族の誰かが楽天的な意見を持っているといいのかも知れない
それで現実的な意見もやっぱり必要やと思うねんけど。
>永遠の別れが近くにあるんだったら
これって結局は誰にも解らない問題やから悩むよね。
プロの先生も「何%の確立で…」とかよく言うけど
ウチにしてみたらあるかないか、生か死か、白か黒か
しか無いんですけど?ってよく思ったわ
あっちゃんへ
いや~いつもコメントありがとう!
ヘビーな内容やのに書きにくいよね?
多分産んでるから、というより考え方の違いやと思うねんな。
しちみがいる間ずっと角刈り君は
「一人で生きて行くには。」みたいな事をよく口にしていた。
きっとたくさん考えて出た意見やと思うねんけど
あまり先の事を心配してもな~
多分角刈り君はその逆の意見を私に言いたいと思うねんけどね。
「先を考えたらなアカンやろ」とかな。
追記
リスちゃんとかっぱ・・・
あかねちゃんがリスでパパがカパエル・・・
パパはわからないけど
あかねちゃんはなんとなくわかるw
あっちゃんへ
正解です~!リスが私でパパが河童。
深い意味はなく書いたんやけど
書いたあとに、河童って頭の上に弱点の皿が乗っているってところが
可笑しいなって思った
弱点なのね
ああ、そういう意味だったのか~!
てっきりパパ、やばいのかと。。。(失敬!)
いろんな考えが
確かに夫婦は違う考え方の方が中和されて良いのかも。
しんしんと内に秘めた思いが涙となり浄化され
2人で乗り越えてく、そして夫婦の絆が深くなるのね
あえてのリス&河童
角刈りの特徴をカッパで表現するなんて、かわゆい
あかねちゃんもリスぽいもの。
それにしても良い夫婦だわぁ
あっちゃんへ
はははアルシンドみたいな感じ?!
もしそういうふうに「ハゲ」てきたら
角刈りの角が作れなくなってくるやろうな~
今は全くハゲル気配なし。
めぇ~ちゃんへ
ありがとう!良い夫婦って言ってくれて!
やっぱり(私達の場合は)時間をかけて夫婦になっていくみたい。
でもまだ手探り状態やねんけどな~(笑)
角刈りを河童のお皿に例えてみて書いてんけど
書きあがってみると
「頭に弱点が丸出しになっている=攻撃されないように威嚇する」
とか色々想像してしまって
いや~ぴったりやわ
と一人喜んでいた私よ。
まぁ私のリスは歯がでている…という小出しの笑いやねんけど!